TFCCとは手首の小指側にある、靭帯と軟骨の複合体のことを「TFCC（三角線維軟骨複合体）」と呼びます。TFCCは正常状態では、手首の小指側の安定性、支持性を与えています。

このTFCCが外傷や加齢、繰り返しの負担などでダメージを受けて痛みが出る状態が、「TFCC損傷」です。転倒して手をついたりしたときや、スポーツで使いすぎたとき、手首を酷使する仕事、炎症や加齢性の変化によって症状が出現します。

特に手首は人体の中でも複雑な構造をしているため、種々の負担により損傷を受けやすい部位と言えます。

TFCC損傷の原因には外傷（一度の過度な負担で損傷が起きて治らなくなること）や、使いすぎ、加齢による組織の脆弱化、炎症などがあります。

●ゴルフやテニスなどでのケガ：使い過ぎによってTFCC損傷が引き起こされる場合があります。
例えばゴルフやテニス、野球などの手首を強くひねる動作があるスポーツをされている方に多く、それ以外にも、お仕事などで日常的に手首をよく使う方は痛みがなくても検査でTFCCに損傷が見つかる場合があります。

●交通事故や転倒による捻挫：TFCCの損傷は捻挫によっても起こります。自転車やバイクに乗車中や、スポーツの最中に転倒したとき、とっさに地面に手をついて手首を捻挫することがあります。また自動車事故でもハンドルを握った状態で衝撃が加わることで、手首をひねり捻挫を起こします。そうしたよくあるシチュエーションでもTFCC損傷は起こるのです。

●尺骨突き上げ症候群：人間の前腕部分には、親指側に橈骨、小指側に尺骨という骨があり、この2本の骨は手首の部分で同じ長さになるのですが、まれに尺骨のほうが長い方がいます。
尺骨の方が長いため、手首を小指側に曲げたりひねったりすると、尺骨が手根骨（手首の骨）とぶつかり合い、靱帯や関節を痛めてしまう原因になります。

あおば鍼灸整骨院では、まずTFCC損傷は手首の炎症を抑えるために「微弱電流（マイクロカレント）」「ハイボルト」などの医療機器を使って、炎症の早期回復を促します。手首の使い過ぎによるTFCC損傷は、手首を動かす筋肉や関節の動きの悪さや動きの制限があることで発生します。

当院では患部の状態に合わせて関係する関節や周囲の筋組織のチェックも行いフォームや姿勢のアドバイスもおこないます。

TFCC損傷は原則として安静が必要になります。手首を動かすことで症状が悪化してしまうので、自宅ではサポーターなどを使い、なるべく手首を動かせないようにすることが回復への近道になります。